終の棲家ブログ 編集部

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私たちが大切にしているリハビリテーションの考え方や具体的な取り組みについて、2024年7月24日発行の介護福祉分野の専門紙『高齢者住宅新聞』でも紹介されました。この記事では、「やりたい」があるから楽しい、楽しいから続けられるというリハビリのポイントを中心にご紹介します。

老人ホームのリハビリに必要な条件は? “やりたいこと”だから楽しい。楽しいから続けられる!

専門紙でも取り上げられた“アイムス”のリハビリテーション

2024年7月24日、介護福祉分野の専門紙『高齢者住宅新聞』にて、私たちハンドベル・ケアのリハビリテーションへの取り組みが紹介されました。

介護付有料老人ホームの分野で「先駆的な事例」と評価いただけた理由としては、医療福祉グループであるイムスグループの強みを生かしながら、“楽しみながら長く続けられる”リハビリを実践している点が挙げられます。

病院のリハビリとホームのリハビリ:大きな違い

一般的な病院のリハビリとアイムスのリハビリには、このような違いがあると私たちは考えています。

病院のリハビリ

「急性期」「回復期」など目的を明確に設定し、医師やリハビリ専門スタッフが集中的に支援。どちらかと言えば、短期集中でハードな内容をこなすことも多く、明確なゴール期間が設けられている。

アイムス旭山公園のリハビリ

長期にわたる暮らしの中で、フレイル予防や重症化予防などの目的を、その都度必要に応じて柔軟に変えながら継続。無理なく楽しみながら、日々の生活と一体化したリハビリを行う。

「やりたい」があるから楽しい。楽しいから続けられる

アイムス旭山公園のリハビリは、“お一人おひとりのやりたいこと”を中心に据えています。理由はとてもシンプルで、「やりたい」という意欲こそがリハビリを続ける原動力になるからです。

リハビリを楽しみながら続けるアイムス旭山公園の入居者様
家族と外食を楽しみたい
歩いて美術館に出かけたい

こうした目標があれば、リハビリへのモチベーションも高まり、自然と取り組みが継続しやすくなります。また、「昨日より長く歩けた」「先生との会話が面白くて、ついがんばれた」といった小さな成功体験が、さらなる意欲の向上につながります。

4つの専門性が支える多角的リハビリ

アイムス旭山公園では、以下の4種類の有資格者がチームを組み、入居者様をサポートしています。

理学療法士(PT)

歩行訓練や筋力強化を中心に、一人ひとりの身体機能を専門的に分析。痛みの緩和や姿勢改善も行い、日常動作を支える継続的なリハビリを提案し、目標達成へ導きます。個別目標に沿うプログラムで、機能回復を図ります。

日常生活動作の維持・向上を狙う「アルキメデス体操」

作業療法士(OT)

日常生活動作や趣味活動を通じ、心身の自立度を高めます。道具の使い方や環境調整にも着目し、その方のペースに合わせたリハビリを行い、生きがいや意欲を引き出します。継続的な訓練で、暮らしの質を大きく高めます。

お手玉を使った手指の運動訓練

言語聴覚士(ST)

発語や嚥下機能の維持・回復を中心に、コミュニケーション力を高め、食事の安全を守ります。口腔機能の評価や訓練を丁寧に行い、自分らしい会話と食事の楽しみを取り戻すサポートを実施します。予防ケアも行います。

ジュースやデザート類をすくって口に運ぶ嚥下訓練

按摩マッサージ師

血行促進や疲労回復を目的に、体を丁寧にほぐします。凝り固まった筋肉を和らげ、リハビリで使う関節や筋肉の可動域を保ち、痛みの軽減にも寄与。リラックス効果や睡眠改善など、心身の負担を和らげる役割を担います。

このように複数の専門家がかかわることで、身体機能だけでなく、コミュニケーションや生活リズムなど、あらゆる角度から支援できる体制を整えています。

多彩なリハビリプログラム:個別・集団・生活リハビ

アイムス旭山公園では、専門家チームによる多角的なリハビリを「個別リハ」「集団リハ」の形態でも提供し、日々のあらゆる生活シーンを「生活リハ」として組み合わせることで、入居者様それぞれのご要望や身体状況に応じた最適なプログラムの実現を目指します。

ご要望やお困りを聞き取り「個別機能訓練計画」を策定

入居時に策定するケアプランでは、リハビリの個別プランである「個別機能訓練計画」に設定した目標やリハビリの概要が盛り込まれます。実際に、この計画に沿って肉付けした具体的なプログラムを一定期間、実施した上で、定期的に検証と見直しを行う仕組みとなっています。

個別リハビリ

月間延べ1,000回以上の実施実績。多い方では週10回のペースで行う場合も。マンツーマンで行い、その方に最適化されたメニューを提供。

個別リハで遊歩道の散歩を日課にされる入居者様

集団リハビリ

身体機能や嗜好に合わせて約7種類のコースを用意し、週に20コマほど開催。仲間とともに取り組むことで、楽しさや交流も得られる。

生活リハビリ

「自分でやれることは自分でやる」を基本に、日常動作そのものをリハビリの機会と捉える。日々の生活に自然に溶け込んだ形で、身体機能を維持・向上させる。

「個別機能訓練計画」は“自分らしく”がモットー

これらを一人ひとりのケアプランに落とし込み、「個別機能訓練計画書」として取り組み内容を明確化しています。

モデル事例① 精力的にリハビリ

非常に精力的にリハビリに取り組む男性がモデルです。マシーントレーニングや自然公園の遊歩道の散歩を毎日のように継続されています。

モデル事例② 生活のリズムをつくる

健康維持の午前10時半からの「いきいき体操」や自然公園の散歩を継続され、毎日の生活のリズムをつくりながら体調を維持されています。

モデル事例③ 身体機能の維持・向上

この方は、病気の後遺症によって生活動作に不自由を感じていらっしゃり、積極的にストレッチやマッサージに取り組み、身体機能の維持・向上を図られています。

日常の“ちょっとした不便”も解決:生活困りごと相談

アイムス旭山公園では、リハビリ担当スタッフが入居者様の生活上のお困りごとを気軽に聞き取り、解決につなげる「生活困りごと相談」を行っています。

相談しやすい理由

日常的に接する機会が多いため、身体機能だけでなく生活面にも精通したリハビリスタッフが気軽な窓口になれます。

家具配置や備品の交換もサポート

ご要望に合わせて居室の設備や家具を工夫したり、必要な福祉用具を揃えたりと、日常の動作がスムーズになるようお手伝いします。

この取り組みは、イムス札幌リハビリテーション病院との協力で定着した伝統あるプログラム。ホームと医療機関が連携しているからこその、より包括的なリハビリと生活支援が実現しています。

EMSトレーニングも導入:グループ全体の研究開発で普及

アイムス旭山公園では、新しいリハビリ手法としてEMSトレーニングも導入しています。

EMSとは?

電気刺激で筋肉を動かすトレーニング技術の一種。従来の運動と組み合わせることで、筋力や持久力の向上をサポートします。

専用装置を用いて身体を電気刺激を活性化するEMS
イムスグループ全体での取り組み

グループ全体でEMSの効果検証や普及に取り組んでおり、最新の知見をもとに入居者様に合ったプログラムを提供しています。

まとめ:豊富なリハビリメニューと生活サポートで「楽しく続ける」

アイムス旭山公園のリハビリテーションは、「やりたいことを楽しみながら、長く続ける」をモットーに、以下のような強みを生かしています。

介護付有料老人ホームとして、生活に密着したリハビリを提供し、不便や不安に寄り添う。
新技術(EMS)の活用など、イムスグループの研究開発チームと連携して最適なプログラムを編成。
専門紙にも紹介されたように、フレイル予防から重症化予防まで幅広く対応し、暮らしそのものを支える体制。

病院のリハビリと違い、ホームだからこそ実現できるゆったりとしたペースで、お元気なうちから要介護度になった場合も、終生にわたり自分らしく暮らせるようサポートいたします。リハビリ内容や施設見学についてご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。私たちと一緒に、無理なく・楽しく続けられるリハビリ生活を始めてみませんか。